さくら並木について

 新川さくら並木は札幌市北区の北西部を流れる新川の堤防沿いに、平成10(1998)年から3年間をかけて地域住民の手によって完成させました。

 そもそも、新川という川は明治20(1887)年頃に周辺地域の洪水防止と運河の役割を目的に造られた人工河川です。この川に沿った新川地区は緑が比較的少なく河川沿いに桜を植えて、地域住民で楽しみたいとの思いがありました。昭和51(1976)年春、老人クラブが新川沿いに桜の苗木10本を植樹したが、当時の河川法では堤防への植樹が禁止されており、やむなく抜き取りました。その後、時を経て平成9(1997)年に河川法が改正され、堤防への植樹が可能になりました。これを機に地域住民や企業の桜並木をつくろうとの機運が一気に盛り上がり、桜の苗木の寄贈や約2,800万円の寄付が集まり、桜の若木を購入しました。この若木を新川の堤防沿い7.5㎞に755本を植樹し、延長上にある手稲区側3㎞と合わせて10.5㎞となり、長さ日本一の新川桜並木が完成しました。

 桜並木が完成した翌年、平成13(2001)年からは、連合町内会が主催となって桜並木にちなんだ事業として新川さくらフェスティバル「合唱祭」(のちに「音楽祭」※1)、「クリーンウォーキング」(のちに「クリーン作戦」・「ウォーキング大会」に分かれる)を毎年開催しています。また、平成30(2018)年からは桜並木をライトアップする「新川夜ざくら」も開催しています 。

 平成30(2018)年11月、これらの桜並木をシンボルにした活動に対して、国土交通大臣表彰「手づくり郷土(ふるさと)賞(一般部門)」に選定され、平成31(2019)年2月、認定証と楯を頂きました。

 

※1 「音楽祭」は令和2(2020)年の第20回(令和2年5月9日開催予定、コロナ禍のため中止)をもって事業を終了しました。